秋田県の最大の課題は人口対策です。2025年の人口は89万人ですが、10年後には75万人、20年後には62万人になると推計されています。人口減少は消費の縮小などを通じて経済の縮小にもつながり、この負のスパイラルを何としてでも止めなければなりません。
これまで、私は一県庁職員として、さらには副知事として再生可能エネルギーや企業誘致、高卒者の県内就職や新規就農者の増加などに取り組み、やっとの思いで人口の社会減を減らしてきました。これらの取り組みは続けなければなりませんし、さらに強化しなければならないもの、新たに挑戦しなければならないものもあります。
私は、未来にわたって持続可能な地域とは、「十分な所得があり、誰もが安心安全に暮らし、社会全体で子どもを育てていく地域」だと信じています。
所得を増やすこと、暮らしを守ること、子どもを育むこと。この3本柱で人口対策に真っ向勝負を挑みます。
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最低賃金目標を1.5倍に。
全国との賃金格差を解消し、中小企業の収益力を引き上げます。
また、食料供給基地秋田の地位を確固たるものにして、収益力の高い農業を実現します。- 中小企業が物価上昇や賃上げ分を 価格転嫁できる仕組みづくり
- トップセールスによる 商品・技術等のPR
- 官民連携による 事業承継やM&Aの推進
- 高校生・大学生のインターンシップや 外国人材の受入強化等の人材確保
- 副業・兼業による プロフェッショナル人材の活用
- 秋田米の生産増強と スマート農業の確立
- 園芸メガ団地の拡大と 畜産振興による循環型農業
- 新規就農対策の強化
- ほ場整備等基盤整備の推進、 漁港・漁場整備と養殖の推進
- 林業の生産性向上と 森林の循環利用・再造林の強化
- 再生可能エネルギー工業団地による 未来型企業誘致
- 空路や航路、SNS配信による インバウンド強化
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物価高対策費を2倍に。
まずは物価高対策、クマ対策、特殊詐欺対策を強化します。医療・介護・福祉・交通の提供体制を盤石にし、インフラの維持と災害対策に万全を期します。
- 物価高で困窮している世帯への 給付金
- 買物支援やエネルギー価格の 高騰対策の実施
- 河川改修など防災インフラの強化 と流域治水体制の構築
- 狩猟者の確保育成や里山管理等の 地域の取組支援
- 特殊詐欺の徹底した広報活動
- 地域住民の助け合いによる ライドシェアシステム等の検討
- 内陸線、由利高原鉄道の集客力・ 収益力の強化支援
- 訪問看護、訪問介護の 早急な立て直し
- 医療、介護、福祉の人材確保に 向けた修学資金の充実と処遇改善
- 消化器がん、がんゲノム医療の推進など 先進医療の提供によるがん対策
- 消防団員の確保など消防力の 維持・強化
- 多様性条例の浸透と いじめやパワハラの撲滅
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給食費・医療費・保育料を無料に。
秋田は日本で最も少子化が進んでいるからこそ、生まれてきた子どもたちを日本一大切にする秋田、社会全体で 子どもを育む秋田をつくります。
- 学校給食費、子どもの医療費、 保育料の無償化
- 誰でも高等教育を受けられるよう 奨学金制度の充実
- 子ども食堂やフリースクールを 支援し、成長と学びをサポート
- 困難な環境にある子どもたち、 障がいを持つ子どもたちへの支援拡充
- 男女とも育児休暇を 取得しやすい就業環境の整備
- 保育士の確保や学童クラブの充実
- 職業体験や伝統文化、 食育など知る機会の充実
- 芸術文化活動の活発化と 人材の育成支援
- スポーツの指導人材と 世界で活躍するスポーツ選手の育成
- 社会問題になっている ヤングケアラーへの支援
- ふるさと教育の充実
- 子ども国際交流団の派遣など 双方向の交流促進
秋田県の面積は全国で6番目に大きく、青森・岩手・宮城・山形と4つの県に接し、人の流れや生活・交流圏が地域によって多様です。また、国指定の重要無形民俗文化財は全国最多で、各地で独自の食文化を持つなど、地域ごとの特色にあふれた県です。
インバウンドをはじめとした観光振興や交流を支えるインフラ整備、二次医療圏・三次医療圏といった医療提供体制、防災や災害対応などでは地域の連携を強化しながら、各地域の強みをいかした特色ある地域づくりが大切だと考えています。
観光や物流など県境をまたいで連携を強化し、発信していくもの、再生可能エネルギーや食料供給基地といったオール秋田で強化、発信していくもの、景勝地や伝統文化、食といった地域ごとの特色を強化、発信していくもの。それぞれの強みをいかして、秋田から世界へ、自分たちが暮らし、次世代に引き継いでいく地域を育て、売り込んでいきましょう。
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リサイクルと観光の拠点に
資源リサイクル産業などの地域産業を伸ばし、米や果樹、野菜や畜産のブランド力を強化します。また、十和田八幡平や世界文化遺産大湯環状列石、小坂明治百年通りや温泉、道の駅や花輪スキー場といった観光資源をいかして、国内外から多くの人が訪れる地域づくりを進めます。
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製造業・食文化・観光を柱に
医療品製造や機械加工、木材産業などの企業集積をさらに進め、雇用と所得を増やしていきます。また、きりたんぽやとんぶり、比内地鶏などの食と世界に通ずる秋田犬、伝統的工芸品大館曲げわっぱなどをいかし、製造業と食文化、観光を三本柱とした地域づくりを進めます。
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交通・観光の拠点に
大館能代空港や内陸線、主要国道が交差する交通の要所です。また、米や比内地鶏、ニンニク、山の芋など特色ある農産物もあります。航空便増便や森吉山などをいかした内陸線の集客力・収益力の強化、国道105号線大覚野峠の整備などで交通・観光の拠点にします。また、再造林の拡大や小水力発電の整備を進めます。
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木材と再生可能エネルギーの拠点に
林業・木材産業の再興と洋上風力発電や水素ラボ構想、再エネ工業団地、能代港の整備を進め、再生可能エネルギーの拠点にします。また、米や白神ネギ、ジュンサイ、シイタケ、地酒などの特産品の生産拡大と養殖漁業を確立し、世界自然遺産白神山地を核として観光力を高めます。
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人材育成と農業・漁業、観光の拠点に
男鹿ではじまった再エネ・海洋人材の育成、県立大大潟キャンパスでの農業人材の育成、五城目町での人材交流などを強化します。また、米や野菜、果樹、つくだ煮や地酒に加え、魚介類の養殖を確立します。男鹿のナマハゲや自然、五城目朝市、日本国花苑などでの観光を強化します。さらに、昭和工業団地を拡充・強化します。
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ビジネスと観光の滞在・物流・交流拠点に
秋田市は空港、新幹線、港といったインフラを有する人とモノの拠点です。秋田空港国際線の定期便化やクルーズ船を増便し、さらに人とモノを呼び込みます。また、再生可能エネルギー関連産業の育成と再エネ団地の整備、若者のスタートアップ拠点にします。
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再生可能エネルギーと物産観光拠点に
全国初の浮体式大型風車による実証実験を推進し、関連産業を育成します。また、鳥海エリアなどの自然、野菜や畜産といった食のブランド化、日沿道「遊佐象潟道路」の早期全線開通、由利高原鉄道の集客力・収益力の強化を通じて、地域の観光力を高めます。
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日本を代表する観光と食料供給の拠点に
大曲の花火や角館の武家屋敷、田沢湖や多様な温泉、スキー場など、日本を代表する観光地に育てます。さらに、盛岡からの人の流れを県内他地域に誘導するインフラ整備を進めます。また、米を中心としながら野菜や生薬など日本の食料基地の地位を確立します。
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企業誘致と物産観光の拠点に
さらに企業誘致を進めます。秋田自動車道の4車線化を進めて物流と人の交流インフラを整備し、内蔵の町「増田」やふるさと村といった観光の核への流入を増やし、県内他地域への流れをつくります。また、米や野菜、果樹やいぶりがっこなどの特産化をさらに進めます。
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地場産業と観光の拠点に
稲庭うどん、西馬音内そばや川連漆器などブランド力のある地場産業、絵どうろう祭りや西馬音内の盆踊りなどの伝統行事、ジオパークなどの地域資源、付加価値の高い果樹や野菜をいかして観光物産拠点に育てます。そのためにも「横堀道路」の整備を進めます。
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知事直轄の「県民対話局(仮称)」を設置し、県民対話を進めながらICTを活用して県民の意見を速やかに政策に反映できる体制をつくります。変化の激しい時代に対応していくため、政策の判断と実行を大幅にスピードアップし、県民の皆さまと一丸となって県政を運営していきます。
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ジェンダーの固定観念を一掃し、性別にとらわれずに活躍できる秋田をつくるため、まずは女性の副知事を任命します。そして、意思決定できるポジションへの女性登用を進め、管理職の男女比率を早急に改善します。また、「女性会議」を立ち上げ、広く女性の声を政策に反映させていきます。
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秋田の未来をつくる大学生や若者の思いや考えを県政に反映するため、ICTも活用した「若者会議」を立ち上げ、在学中も含めた起業などの挑戦を支援します。そして、若者がこれからも秋田で活躍するために必要な政策の立案と事業の実施にも参加してもらえる仕組みをつくります。